平安時代の陰陽師である安倍晴明を祀った晴明神社は堀川通を今出川あたりまで北へ進んだところにあります。
近くに地下鉄駅がないので、公共交通を使うなら市バスを使うしかありません。それでも僕は地下鉄の二条城前で降りて、そこからひたすら堀川通を北へ歩いて行きます。
安倍晴明は夢枕獏が書いた伝奇小説「陰陽師」シリーズで名が知られるようになり、野村萬斎主演で実写映画化されると、一気に大ブームになりました。
一の鳥居
ひたすら今出川あたりまで歩くと、「一の鳥居」が左手に。鳥居の中央に晴明神社の社紋である五芒星が掲示されています。

一条戻り橋と式神
「一の鳥居」を潜ると、傍らに「旧一条戻り橋」があります。
現在の一条戻り橋は晴明神社の南100メートルあたりにある堀川に架かっていて、平成七年にかけ替えられたものです。境内にあるものは、かけ替えられる前の欄干の親柱を使って造られたミニチュアです。
欄干の傍らに座っているのは「式神」です。「式神」とは精霊の一種で、安倍晴明は式神を巧みに操って不思議な現象を起こしていました。
ただ屋敷にいる奥様が怖がったので、晴明は式神を戻り橋の下に隠していました。

二の鳥居
本殿に向かう前に「二の鳥居」を潜ります。「二の鳥居」には社名が掲げられています。

晴明井
晴明が念力で湧出させた晴明井と呼ばれる井戸があり、今でも水が湧き出て、飲むことができるようです。僕はまだ飲んだことはありませんが。
水が湧き出る方向はその年の恵方を向いているそうで、毎年立春に向きを変えるそうです。

厄除桃
陰陽道では桃は厄除け、魔除けの果物と言われています。
この桃を撫でるとご利益があることから、たくさんの参拝者が撫でて、表面がつるつるになっていますね。

ご神木
推定樹齢300年の楠。かなり風格のある巨木です。
楠は虫よけに効果がある樟脳の原料です。

本殿
境内の一番奥にあります。
たくさんの参拝客がお参りしていました。
何を願うのか?
陰陽師・安倍晴明が御祭神だけあって、やはり厄除けでしょうか?
神社の公式サイトによると、ご利益は「厄除け」「魔除け」だそうです。

安倍晴明像
御祭神である安倍晴明の像です。神社に伝わる肖像画を元に作成されたようです。

魔が差すとよく言いますが、人間はとても心が弱く、数々の誘惑に負け、結果思わぬ災難に見舞われることがあります。
晴明神社に参って、心を清めてもらうことで、災難から身を護ってくれることでしょう。
画像は2016年11月5日に撮影。
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